看護師の給料が割に合わない…20代～40代年収UPの秘訣

看護師として働いていると、ふと「給料が見合っていない」と思うこと、ありませんか？

看護師の仕事って緊張感がつきまとうし、迅速さが必要なのに確実性まで求められます。

残業でヘトヘトで帰ったらシャワーを浴びるのがやっとなのに、夜勤明けや休日にも勉強会への参加が求められることも。

自分の年収は平均と比較してどうなのか、さらに定年まで働いた時の見通しについて、ご存じでしょうか。

この記事では、年齢や地域による年収の違いについてさまざまなデータを紹介しながら、看護師の年収UPの秘訣について解説します。

看護師の平均年収は、約508万円です！

厚生労働省の令和４年賃金構造基本統計調査によると、看護師の平均年収は、約508万円です。

月収平均の35万円と年間ボーナス86万5,000円を合わせると、平均年収は500万円を超えます。

ただしこれは総支給額なので、税金や社会保険料が引かれた手取り年収は400万円くらいになるでしょう。

ちなみに、女性の全職種の平均年収は280万円です。看護師は平均と比較して、かなり金額が高い職業と言えます。

看護師の年収は年齢や性別で違う？

年代別に見る看護師の平均年収

日本看護協会が2019年に発表した「病院看護実態調査」によると、新卒看護師の基本給は20万円前後。

10年目は約25万円となっています。

年間5,000円くらいずつ月給が上がっていくのが一般的と言えそうです。

年代別の平均年収を紹介します。

20～24歳の平均年収は、約389万円。25～29歳は約460万円。

20代の新卒3年間は給料が低いことがわかります。

30～34歳は約479万円。35～39歳は約498万円。

働き盛りとされる30代は、平均年収にぐっと近づく年代です。

40～44歳は約535万円。45～49歳は約541万円。

40代は管理職に就く看護師がいる一方、子育てを理由に仕事をセーブする人も多い年代です。

働き方によって年収に差が出やすい40代ですが、平均は500万円を超えています。

50～54歳は約554万円。55～59歳は約563万円。

50歳代が、もっとも平均年収の高い世代になっています。

60～64歳は約466万円。

60歳で定年退職となる病院もあるため、平均年収は50歳代よりも低めです。

60歳を超えて働いている看護師の平均年収は、20歳代の平均年収を大きく上回っていることもポイント。

経験を積んでスキルアップすることで、看護師は安定した収入が得られる職業と言えそう

男女別に見る看護師の平均年収

男女別にみると、男性看護師の平均年収がやや高めです。

厚生労働省の「令和4年度　賃金構造基本統計調査」では、男性看護師の平均年収は、522万円。女性看護師の平均年収は、506万円でした。

全体的に男性のほうが年収が高いものの、それほど大きな差がないことがわかります。

女性は出産や育児などをきっかけに時短勤務を選択する人がいる一方で、男性は夜勤や残業の制限なく働いている人が多いことなどが影響して男女の年収に差が出ていると考えられます。

看護師の平均年収は働く場所で違う？

就職する地域によっても、看護師の平均年収に開きがあります。

都道府県別の平均年収についてみてみましょう。

参考：厚生労働省「令和４年賃金構造基本統計調査」より

東京や大阪、神奈川などの首都圏は平均年収が高いことがわかります。

厚労省の調査によると、最も年収が高かったのは東京の約564万円でした。

都道府県別の平均年収は、調査年によって順位が変動します。

例年首都圏や大阪は平均よりも高く、九州・四国地方が低い傾向が見られます。

なお、職員が1,000人を超える病院の看護師の平均年収は540万9,800円と高く、施設の規模が大きいほど年収は高めの傾向が見られます。

定年まで働ける？看護師の生涯年収

年代別の平均年収をもとに、生涯年収を計算してみました。

NURSERIZの算出によると、看護師の生涯平均年収はおよそ2億1,605万円でした！

（22歳から65歳まで勤務として平均年収から算出）

資格職である看護師は、結婚や出産をきっかけに退職しても正規採用の求人が多い職業です。

条件の良い職場に転職すれば、生涯年収はより高くなりやすいでしょう。

給料が割に合わない看護師が年収UPのためにできること

看護師の平均年収は「女性の平均と比べると高い」こと、そして「安定して昇給していく」ことがわかりました。

「給料が割に合わない」と感じている場合、職場になんらかの不満があることが考えられます。

ストレスをため込みすぎる前に、自己分析をしてみると少し気持ちがラクになりますよ。

こちらの記事では、筆者の看護師4年目の自己分析について紹介しています。

「激務な上に低賃金」というブラックな職場で働いていると、ストレスをためて体調を崩してしまうリスクも。

筆者も経験がありますが、ブラックな職場からはすぐに逃げるのがおすすめ。

心身ともに疲れて体調を崩してしまう前に、自分自身を守りましょう。

年収をアップするために資格を取るなどして職場に評価されることも重要ですが、思い切って条件の良いところに転職するのも一つの手段です。

都道府県や医療機関の規模によって年収は大きく変わります。

人間関係が良好で福利厚生が充実しているような働きやすい職場への転職がかなえば、心身ともに健康を維持しやすくなります。

長く働ける環境をゲットできれば、平均年収は安定的に上がっていきます。

働きやすい職場を見つけることが、看護師の年収アップのキーポイントと言えるでしょう。

看護師の求人には非公開のものが多いことはご存じですか。

条件の良い求人はすぐに埋まってしまうため、エージェントを通して転職活動したほうが効率的に多くの求人情報が得られます。

転職エージェントによっては、メールアドレスと氏名だけで簡単に登録できるサイトもあります。

まずは「現在の自分のキャリアと年収がマッチしているのかを相談してみたい」という方でも気軽に相談できるので、ぜひチェックしてみてくださいね。